その97 心臓 - ロボボボいじりにうってつけの日

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その97 心臓

スリリングで非日常な怒涛の5日間でした。

日曜日
知り合いの芸大生から、課題で行う映像制作に力をかしてくてないかと頼まれる。

火曜日
実際にあってお話を聞く。寒天でつくったキューピーに動く心臓を与えてほしいとのこと。(いろいろ背景はあるけれど説明しきれない。人の作品だし。)
依頼を受けることに。
その夜、動かし方の構想を固め、回路設計を完了

水曜日
回路を制作。
プログラムを8割方制作。

木曜日
機械を制作。
プログラムも完成。
とりあえず心臓が動く。

金曜日
心臓らしい動き方を実現するために試行錯誤。
寒天とのたたかい。依頼者からもらった寒天キューピーを切り刻む。

土曜日
撮影


という、怒涛のスケジュールでした。

作ったものはこちら。簡単なことしかしていません。

S__13566143.jpg

S__13566144.jpg

S__13566145.jpg
この写真は組み立て方間違えてます、

サーボを使ってスポイトを動かして、心臓に空気を送って動かそうというものです。
依頼者は最初モーターなんかを駆使することをイメージして僕に依頼したのですが、空気送る方が簡単だろうと提案しました。
スポイトを動かすなら正直人が手でやってもそれらしくできるので、マイコン制御の強みを出すための工夫を施さねばならぬと考えました。自分の存在価値のアピールです。
また、依頼者は機械の知識なんで当然ないので、何ができて何ができないかなんてわかりません。なので細かな注文はいっさい受けておらず、どんな機能をつけたら便利だろうかということを考えました。

①細かな動きの設定
基板の上に並んだ8つの可変抵抗があります。
このうち上の4つは空気を送る量を決めるものです。心拍の一周期を4段階に分けています。
下の4つは速さに関するものです。4つの段階の間をどれだけの速さで移動するのかを決めます。
例えば、上のボリュームを左から
1: 0%
2: 60%
3: 50%
4: 100%
に設定し、
下のボリュームを左から
1-2 : 2-3 : 3-4 : 4-1 = 30 : 10 : 10 : 50
に設定するとします。
最大の空気送り量をV,周期をTとすると、心臓の動きは

0から0.60Vに0.3Tかけて移動、
0.60Vから0.50Vに0.1Tかけて移動、
0.50から1Vに0.1Tかけて移動、
1Vから0に0.5Tかけて移動

というようになります。
インターバルは比で表されるところがポイントです。

②振幅の設定
左側真ん中にある二つのボリュームのうち、一つは振幅を決めるものです。
このボリュームを回すことで、同じ動きのまま振幅を小さくすることができます。
実際の撮影ではこのボリュームを用いて、「徐々に心臓を大きく動かしていく」ということをしました。

③周期の設定
左真ん中にある二つのボリュームのうち、もう一つは周期を決めるものです。
同じ動き、振幅のまま、周期を変更することができます。
実際の映像では、撮影時の音を消して鼓動の音を合わせるらしいので、タイミングを合わせやすいようにある程度キリのいい周期を8段階にして入れておきました。
ちなみに、心音は録音するよりも作るほうが簡単だそうです。

④調整モード
左下のボタンを押すと調整モードです。
振幅を設定するボリュームにしたがってサーボが動きます。振動はしません。
スポイトに心臓がついたホースを接続するときはスポイトは伸ばしきった状態にしたいので、このモードを使ってスポイトを引いておきます。
他にもたまに便利でした。

⑤CH1,CH2
いちいちボリュームを調整するのもめんどくらいと思った(元も子もない)ので、このボタンを押したらあらかじめ登録していた動きをするようにしました。CH1には僕が考えた心臓っぽい動き、CH2には最大と最小を一定間隔で往復するだけの動きを入れました。
当初はボタン長押しとかで自由に動きを登録できるようにしようとしたのですが、フラッシュメモリプログラミングをまだちゃんとわかっておらず、時間もなかったので妥協しました。

⑥LED
心臓の各段階の動きのどこにいるのかをLEDで表示しました、
1-2の時はそのインターバルを決めるボリュームの上にあるLEDを点灯します。
また、バッテリーが減ってきたら全てのLEDが点滅します。

⑦滅LED
映像作品ということで、光に対してデリケートな可能性もあると思い、スイッチ一つでLEDを点灯させないようすることができるようにしました。
電源LEDも含めてです。実際には使いませんでしたが。


こんなもんでしょうか。
最後の最後に機械研バンドソーの刃が切れてしまい、替刃も発注済みだが届いてないという不測の事態に。
いくつかの部品を切断するために僕がバンドソーになりました。
回路とか電池を固定するものが作れなかったのが残念です。

こうして、何をどうしたら便利か考えるのはなかなかおもしろかったです。
また、こんなに速く製作したのは初めてだった上に、相手がいることで、しかも柔らかい寒天を使うという、今までに経験したことのないことでスリル満点でした。
失敗してる時間がないというのはこわいですね。
先輩が予備で持ってらした部品を使えたのも運が良かったです。


そして試作品がこちら。




ぷるぷる寒天キューピーの存在も、その中で心臓が動いてる絵もなかなか衝撃的なものなのですが、人の作品ですし、ここでの紹介は控えます。
心臓の膜には手術の時にしてそうなゴム手袋の指先をつかっています。
また、中にスポンジを入れることで、縮みすぎないようにしています。
また、スポンジの形を工夫することで膨らみ方をある程度調整することができました。


実際の撮影もうまくいって、一安心。
以前にも書きましたが僕は芸術ごとにいくらか興味がありました。
自分一人では成し得ない芸術的活動にかかわることができたのは光栄ですし、今回うまくやれば今後もその人や他の人から依頼がくるかもしれないと思い、気合入れてやりました。
はじめて芸大に脚を踏み入れたのですが、学校全体の雰囲気が心地よかったです。それぞれの課題をみんなでそれぞれ手伝いながらつくるとか楽しそう。
あとおしゃれな人のおしゃれさがおしゃれすぎます。

我らが物理工学科の校舎は創造的な空間ではありませんね。
この自分の部屋をどれだけ創造的な空間にできるか、これからなんとかします。

以上、その97 心臓
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プロフィール

Author:たけもり
ブログ新設しました-->メカトロニクスにうってつけの日


「しゃれたロボットをつくりたい」と思いながらも大学生になってやっとのんびり勉強始めました.
勉強のためにロボトレースというロボコンに参加して,全方向移動型ロボトレーサー"OmnimO-2"を制作しました.
大学ではヘビ型ロボットについて研究しています.
個人的課外活動としてエンタメ志向のロボットを製作中.最新作のMimebotはこちら

ロボコン時代のロボットはこちらにまとめています.

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